七里ヶ曽根!寒ブリジギング。

時は師走のおわり。数多の批判を押し切り、私は船に乗り込む。
狙うは正月の王様「寒ブリ」。
「醤油弾き」という異名を持つブリブリに太った10キロ級を確保するべく、switchはクリスマスという家族行事を放棄して七里ヶ曽根に旅立ったのであります。
(ちなみに・・初の寒ブリジギングです。)
いつも冒頭の文章を長く書くスタイルではありますが、今回の釣行では「釣行記録」という今書いている記事(ブログ)と、「釣り小説」というただただ長い文章(新カテゴリ)に分けて書いていきたいと思います。なので、冒頭は割愛してさっそく釣行記録を書いてみたいと思います。
序盤の序盤
PE3号にリーダー60LB、メジャークラフトのジグパラバーチカルロングの300gゼブラグローからスタートフィッシング。
今回乗船の5人。
switch以外を除き全ての人が電動ジギングというアウェー的な疎外感ではありますが、電動ジギンガーに負けじと着底を目指す。一人だけ手巻きジギングだったということもあり、ミヨシのポジションを貰えたのは嬉しい。ドテラ流しオンリーの七里という海域で釣り座の真下にしかジグを放り込むことができないことが回避されたので、パワー勝負として持ってきたPE5号も試すことができる。
そんな序盤の渦中にswitchのラインが30mほど出たタイミングで止まった・・。どうかマグロでありますようにと願いを込めてラインテンションを張ってアワセを入れるも、マグロではなさそうな走り方・・。
上がってきたのは・・・・50センチクラスのシイラ!!
とりあえず魚種はどうであれ、船中のファーストキャッチはswitchが頂きました。
シイラさんはすぐさまリリース。再び着底させようとロッドを手に握った時には、隣の乗船者のロッドが曲がっていた。シイラかと思いきや、あがってきたのは良型のマダイ!
どうやらシイラに喰われずに着底までたどり着いたようです。
ロクマルサイズでしょうか。マダイが上がりました。
その後、再びswitchも着底を目指しますが、再びシイラ・・。
なんだか昨年の中深海でアカムツ狙いの釣行でフォール中にラインが止まる(カツオが喰いつく)という記憶が浮かびます(・・笑)
2尾目のシイラをリリースしたあと、乗船者の誰かが「めっちゃシイラおる!」って言ってたから、すぐに海面を見るとおびただしいほどの50センチクラスのシイラの群れが絨毯のように船の下一面に広がっていました。
「サメ付き」という現象は聞いたことがありますが、「シイラ付き」という現象を聞いたことがなく、ただただ七里ヶ曽根の魚影の濃さを物語る光景でした。
switchがシイラ4尾を掛け、他の乗船者もシイラしか釣れなくなったところでファーストポイントから移動開始。
序盤
ポイント移動によって、シイラの群れをかわすことに成功し、無事に着底出来たものの水深110m・・という経験したことのない水深・・。それにジグは300gというヘビー級。
どうして乗船者たちが手巻きではなく電動を使っているのか理解することができました。めちゃめちゃキツイ・・。
それに、水深80mまでは経験ありますが、そこに+30m水深が深くなるだけで疲労が2倍増しになるような感覚がする。水圧が増したことや、攻める層の幅が広くなったことも関係していると思いますが、本当にキツかった・・。寒ブリの他にマグロも釣りたい僕は、船長から「マグロの反応が中層に出てるよー」って言われればその分幅広くしゃくるので泣きたくなる・・。今までの近海ジギングで慣れていたものが七里ヶ曽根ではおそろしいほどに通用しないことが分かりました。必要なのは己の筋力。それを痛感しました。
気象状況的には、風はそこそこ微風。そよ風よりも若干強めの風が吹く程度。
そのおかげで、ジグのウエイトを下げることは可能なのですが、せっかく購入した300g級のジグ。それを使いこなすために微力ではありますが筋トレをしてきたのです。だから、船長から電動貸そうか?と言われますが「釣れるまでは300gを使い続ける所存です!」と強がりをみせ、普段よりも筋肉を消耗させながら心は泣きながらしゃくっていると、10しゃくりくらいでヒット!
ドラグ音を鳴らすような引きではなく、ただ引き重りしかしない・・。ワンピッチジャークによる疲労も加わって、それを100mも巻き上げるのは結構苦しかった。
疲弊しながらも巻き上げ、海面に浮上したのは50センチクラスのアオハタ!
このサイズを釣り上げるのに、物凄い筋力を消費した。引き抵抗✕約100m巻くという労力。プラス疲労度・・。これがブリだったらどうなるのだろうか・・。それに一番筋力が低下している終盤に大物が喰ってきたらどうなるのだろうか・・戦慄が走ります。
このポイントでは、アオハタ以外釣れなかったので再びポイント移動。
300gのジグで釣れたから、移動中に颯爽とジグパラ300gからダイワのKYジグ220gシルバーにチェンジするのも忘れない。
その第一投で電動チームがダブルヒット。
まだ着底していない自分のジグ・・。ウエイトを小さくしたデメリットが如実に出た・・。しかし、このパターン・・最近よく体験している気がする・・。電動の高速ジャークによって魚にスイッチが入る現象・・。そして、その後は群れ全体にスイッチが入りその層にジグがあるならばほとんど掛かってくるという激アツなタイミング!!つまり、おこぼれ釣法!!・・早く着底してくれ!!
最大集中で着底を感じとり、すぐにワンピッチを入れる。その1回目と2回目の間のしゃくりでヒット!やった!!おこぼれ釣法炸裂!!
ドラグ音は鳴らないものの、この引き味。間違いなく青物!しかし、これから110mのラインを回収しなければならない。
「おい!俺の筋力よ!最初の勢いはどうした!」
というくらいに疲弊してパワーを発揮できなくなっていく筋力。腕だけでなく背筋や重心移動を駆使してラインを回収していく。
ゆっくりとポンピングを重ねて浮上したのは・・4キロサイズのヤズ!!このサイズでも太ってます!とにかく丸い!ミサイルみたい!
とりあえず、分かったことはこのサイズのヤズを釣るだけでも労力がとんでもないということ。
電動を使う人の気持ちが心底理解できました。
それ以降、なぜか、手巻き(自分だけ)の独壇場。
コンスタントに僕だけが4キロ〜5キロサイズを釣り上げていきます。
電動の方では釣れていない模様。乗船者からヒットする度に「やるねー」と言われると、なんだか嬉しかったです。
現状のところ、竿頭。電動の乗船者の追従を許さずに5キロ〜4キロのヤズサイズを4本ゲット。
電動組を釣果で引き離しているこの感覚。有頂天っす。
ただ、潮の流れ方がミヨシの背中側に流れていくような向きだったため、必要以上に流し過ぎると乗船者のラインとのお祭りの可能性もあることから得意の斜めで釣るメソッドが使えず・・。
1尾目のおこぼれ以外の3尾全て結構流しながら漂よわせるメソッドで釣果に繋がりました。
(もうすこし横の釣りが出来ればもっと釣れていただろうと推測・・多分。)
しかし、目的は10キロサイズ・・。
それを出すためにも思考を止めてはならない。
タングステンを使ったり、シルエットやカラーチェンジしたりしながら試行錯誤を繰り返す。
そこで潮止まりを迎える。
中盤
いつ潮が効いてくるか分からないので、潮止まりで皆が休憩している中をしゃくり続ける。
船長も暇そうに僕にしゃべりかけてくる。
その最中にフォール中にラインが止まる!!もう間違いない!!アイツだ!!マグロだ!!マグロしかない!!!
思いっきりアワセを何度も入れて巻き上げるも今までで一番引き重りがしない・・。あがってきたのは巨大なマフグ・・。
もう写真すら撮らなかった・・。(ブログを書くうえで撮っておけばよかった・・)
そういえば、今までボラのようにいたるところに跳ねていたヨコワが跳ねていないことに気が付きました。潮止まりって本当にこんなに違うんだ。ということを再認識。
しばらくすると、ヨコワが跳ねはじめたので潮が下げに動いたことを確信。
再びKYジグにチェンジしてしゃくりはじめますが・・。電動組に連続ヒット!
7キロサイズがどんどん釣れます。中には4連続ヒットをする乗船者もいて、電動の凄さを思い知ることになりました。
下げ潮に入ってから、明らかにブリのサイズも大きくなっています。
しかし、キャッチ出来るのは電動組だけで、手巻きの僕がそのサイズを釣り上げることはできず、おこぼれ釣法失敗・・。さらに竿頭陥落・・。
成すすべなくブリジギングが終了。タイラバへ移行することに。
終盤
タイラバ装備なんてもっていないから、ジギングの装備でタイを狙います。もちろんスルメデス!
太いリーダーでも遊動してくれるし、自分の中で実績があるので集中して巻けます。
200gを選択しましたが、しっかり着底がとれました。
一流し目では釣果に繋がりませんでしたが、二流し目のポイントでガツガツしたアタリ!深く重みが乗ったところでアワセ!
タイラバ編のファーストヒットでもswitch!乗船者達のスイッチを入れてしまいます。
40クラスのマダイをキャッチ!
すぐさまスローをやっている乗船者にも同じクラスのマダイをキャッチ。
鯛が好きな妻・・これで妻の気も晴れるだろう。・・いや、絶対に晴れないだろう。すぐさまジグにチェンジします。
でもやっぱり喰ってこないから、再びスルメデスに戻す。
流し過ぎたので回収中のかなり上の層でガツンとした重み。すぐさまアワセ。
・・・これ・・デカイ!
何度かアワセ続けたあとにラインテンションが均衡を保っていたものの、ドラグ音が鳴りだしてファーストランが始まる。もう心の中ではマグロ!!乗船者たちもマグロだね!と言うほどにマグロ!!となっております。
ファーストランで30mは走られたものの、ポンピングでその分を回収するとセカンドランが始まった。その後は円を描くように周りながら強烈な引き抵抗を感じつつ巻き上げていこうとしている中で突然の・・・ラインブレイク・・。
リーダーがざらついており、スパンと切られておりました。どうやらスルメデスを飲み込んだ模様でリーダーにマグロの歯があたったと推測。船長もマグロだったね。と言っていたのでマグロと推察しております。
残り時間5分・・。
と船長が宣言してすぐ。PE5号の装備に300gの増量したスルメデスを投入したところ、すぐさまアタリが!
ロクマルサイズをキャッチ。
残り1分。最後の勝負でガツガツとしたあたり。即アワセ!しかし、キャッチならず・・。フックを見ると針先の先端が外に曲がっていました・・。そりゃ貫通しないです・・不覚・・。ロクマルサイズを釣った時にフックの確認さえしていれば・・。
それでストップフィッシングとなる。
備忘録
- PE3号の方がPE5号よりも圧倒的に着底が早い。
- PE2号でもよさげ。
- 「PE」 ✕ ジグウエイト ≒ 着底 ≒ 筋肉疲労度
- ヒラマサやマグロではない限り、PE2号でもブリは取れる。 ※太い方がパワー勝負できるので細いとラインがドラグ設定上出されるのでお祭り注意。
- 電動に有利な状況、手動に有利な状況があった。
- 電動の方が釣れたブリが大きかった。
- スルメデスは永遠の友達に決定。アシストフックは自作する必要あり。
- スピニングよりもベイトの方が着底が早い。
あとがき
今回の釣行でご迷惑を掛けた職場のみなさまにお裾分け。
すると、家に帰るとこの3尾になりました。
正月用に冷凍分も含めて、残りは自宅用と妻のお友達用に分けられます。
いざ、解体しようと思っていたら、忘れていました・・。今日はクリスマス。
パパモードに移行。疲れのため果ててしまい、解体は次の日になりました。
5キロのヤズでも腹まわりは真っ白の脂肪に覆われており、ブリトロを楽しめました。
今回の釣行で釣り納めとなったのですが、最後の最後で夢の海域「七里ヶ曽根」に行けて大変嬉しく思います。
夢の海域。七里ヶ曽根。
また来年も挑戦したいです。
激痛の筋肉痛の心地よさ
switch
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